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李氏朝鮮時代のドラマって、見始めたら止まらなくなりますよね。
私も李氏朝鮮の歴代王たちの物語に魅了され、気がつけば歴史書やドラマの設定資料集まで読み漁っていました。
今回は、歴史ドラマファンのみなさんに、李氏朝鮮の魅力的な王たちを描いた作品を、とことん詳しくご紹介していきます。
李氏朝鮮の歴代王が登場する韓流歴史ドラマ特集
朝鮮王朝を描いた韓国ドラマ
最近の韓流ドラマでは、歴代の朝鮮王たちを主人公にした作品が次々と制作されていますよね。
特に注目したいのは、実在の王や王妃たちの人間性や葛藤を描いた作品です。
「根の深い木」「華政(ファジョン)」など、歴代王たちの生涯を描いた作品が次々と制作され、私たちを魅了し続けています。
王という立場と一人の人間としての葛藤、そして改革への情熱が、現代を生きる私たちの心にも深く響くんですよね。
大韓帝国時代を除き、李氏朝鮮の全ての歴代王が登場する作品をまとめました。
登場する歴代王は、主人公でない場合も含まれています。
朝鮮王朝で一番人気がある王は誰?
韓流ドラマファンの間で特に人気が高いのは、やはり、22代王・正祖(イ・サン)か、第4代王・世宗大王ではないでしょうか。
世宗大王は、ハングル文字を創製し、文化や科学の発展に尽力した世宗は、多くのドラマで魅力的な君主として描かれています。
「根の深い木」では、若き日の世宗の学問への情熱と、民のための文字を作ろうとする姿が感動的に描かれていました。
そしてこれまでの作品一覧を見ても、世宗大王と正祖(イ・サン)に関するドラマが複数制作されていることからも、その人気の高さが伺えます。
他の王では光海君を描いた作品が最も多く制作されており、こちらも人気の高い王の一人と言えるでしょう。
李氏朝鮮22代王・正祖から見る歴代王の政治改革と文化支援
正祖(イ・サン)は、特に多くのドラマで取り上げられている王の一人です。なぜでしょうか?
李氏朝鮮第22代王・正祖は、在位1776年から1800年まで、朝鮮王朝の政治改革と文化発展に大きな足跡を残した王です。
「イ・サン」「大王の道」「赤い袖先」など、数々の歴史ドラマで彼の波乱に満ちた生涯が描かれています。
特に正祖の治世で注目すべきは、身分制度の改革と学問の発展です。
正祖は、奎章閣を単なる王立図書館ではなく、実力主義に基づく新しい官僚養成機関として確立。
朴趾源、丁若鏞といった実学派の学者たちを積極的に登用し、科学技術や実用的な学問を推進しました。
正祖は、祖父・英祖が推進した蕩平策を継承・発展させ、さらなる政治の安定化を図りました。特に、新進気鋭の人材を積極的に登用し、実務能力を重視する政策を展開。
これは当時の保守的な両班層からの反発も招きましたが、正祖は信念を曲げることなく改革を推し進めました。
また、『弘齋全書』をはじめとする数多くの著作を残し、文化王としても知られています。
特に『弘齋全書』からは、為政者としての深い思索と民への愛情が伝わってきます。
正祖の時代は、李氏朝鮮の政治・文化における黄金期の一つとされており、その治世は現代の韓国でも「文化政治の時代」として高く評価されています。
だからこそ、数々の歴史ドラマが正祖の生涯を題材として選び続けているのでしょう。
歴史ドラマでは、このような正祖の改革者としての姿と、父・思悼世子の死の真相を追い求める個人としての苦悩が重層的に描かれています。
祖父・英祖の厚い信頼を受けながらも、幼い頃から政治的緊張の中で生きてきた正祖の人生そのものが、壮大な歴史ドラマだったと言えるでしょう。
李氏朝鮮の歴代王物語|王位継承ドラマと政治改革の歴史
李氏朝鮮と朝鮮王朝の違いは何?
「李氏朝鮮」と「朝鮮王朝」、どちらも同じ時代を指しますが、実は重要な違いがあるんです。
朝鮮という国号は、古くは紀元前から存在し、衛氏朝鮮(前194年~前108年)の時代には衛満という人物が支配者でした。
その後、高麗時代(918年~1392年)には王建を始祖とする王氏一族が統治していました。
そして1392年、李成桂(イ・ソンゲ)が高麗王朝を倒して新しい王朝を建てます。
この時代を「李氏朝鮮」と呼ぶのは、支配者である王家の姓が「李(イ)」であることを強調した呼び方なんです。
一方、「朝鮮王朝」は、国号としての「朝鮮」に注目した呼び方です。
つまり、「李氏」という表現を使うことで、それ以前の衛氏朝鮮や高麗王朝と区別し、李成桂から始まる王統であることを明確にしているわけです。
歴史ドラマを楽しむ上で、この違いを知っておくと、朝鮮半島の長い歴史の流れの中での李氏朝鮮の位置づけがより深く理解できるかも。
李氏朝鮮の歴代王27代(大韓帝国も含む)の名前一覧と年表から見る歴代の王位継承
太祖から純宗まで、実に27代(大韓帝国も含む)にわたる李氏朝鮮の歴代王。
各王の治世には、それぞれドラマチックなストーリーが秘められています。
例えば、第7代世祖の王位継承をめぐる騒動は、数々のドラマで取り上げられている人気テーマです。
歴代王の年表を見ながら、それぞれの時代を描いたドラマを楽しむのも一興ですよ。
朝鮮王朝と大韓帝国は、同じ王朝による統治でありながら、国号と統治体制が変更されたものです。
清の影響力低下と日本の台頭という東アジアの情勢変化などから、1897年10月、高宗が皇帝(황제)に即位。
国号を「大韓帝国」に改称清からの自主独立を宣言「光武」という年号を制定。
つまり、朝鮮王朝と大韓帝国は同じ王族(李氏)による統治でありながら、国際関係と国内統治体制を大きく変更したものと言えます。
王名 | 在位期間 |
---|---|
1 太祖 (テジョ) | 1392-1398年 |
2 定宗 (チョンジョン) | 1398-1400年 |
3 太宗 (テジョン) | 1400-1418年 |
4 世宗 (セジョン) | 1418-1450年 |
5 文宗 (ムンジョン) | 1450-1452年 |
6 端宗 (タンジョン) | 1452-1455年 |
7 世祖 (セジョ) | 1455-1468年 |
8 睿宗 (イェジョン) | 1468-1469年 |
9 成宗 (ソンジョン) | 1469-1494年 |
10 燕山君 (ヨンサングン) | 1494-1506年 |
11 中宗 (チュンジョン) | 1506-1544年 |
12 仁宗 (インジョン) | 1544-1545年 |
13 明宗 (ミョンジョン) | 1545-1567年 |
14 宣祖 (ソンジョ) | 1567-1608年 |
15 光海君 (クァンヘグン) | 1608-1623年 |
16 仁祖 (インジョ) | 1623-1649年 |
17 孝宗 (ヒョジョン) | 1649-1659年 |
18 顕宗 (ヒョンジョン) | 1659-1674年 |
19 粛宗 (スクチョン) | 1674-1720年 |
20 景宗 (キョンジョン) | 1720-1724年 |
21 英祖 (ヨンジョ) | 1724-1776年 |
22 正宗 (チョンジョン) | 1776-1800年 |
23 純祖 (スンジョ) | 1800-1834年 |
24 憲宗 (ホンジョン) | 1834-1849年 |
25 哲宗 (チョルジョン) | 1849-1863年 |
26 高宗 (コジョン) | 1863-1907年 |
27 純宗 (スンジョン) | 1907-1910年 |
李氏朝鮮の歴代王を知って楽しむ|韓流歴史ドラマガイドのまとめ
李氏朝鮮の歴史を知ることで、韓流歴史ドラマの魅力は何倍も増します。
王たちの政治改革や文化支援の取り組み、そして人間としての喜びや苦悩。
それらを知った上でドラマを観ると、まるで自分もその時代にいるかのような没入感を味わえます。
ぜひ、この記事を参考に、お気に入りの王様の時代を描いたドラマを見つけてみてください。
きっと、新しい歴史ドラマの楽しみ方が見つかるはずです。